価値観の異なるクライアントに最高のサービスを提供する為に重要な2つのスキル

はじめに

仕事柄、高齢者にサービスを提供する事がほとんどなのですが、ずっと思っている事についてご紹介します。私は介護サービスの責任者で、年間50件位のクライアントに契約をおこないます。

契約後、サービスの提供において、世代が違う価値観も違うようなクライアントにどうやって最高のサービスを提供するか。今までの経験から2つあると思っています。それでは詳細をお話ししていきますね。

共感力と創造性

1つは共感力。共感とは、「他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること」

つまり、他人の意見を聞くということが前提です。という事は、自分がサービスを提供するあまりに話しすぎていないか、自分の意見ばかり述べていないか。それを注意しなければなりません。

基本的には相手に話してもらい、相槌を打ったり、〇〇なのですねと反復したりすることが重要です。共感力においては、7割相手の話を聞き3割こちらから話をする。のがセオリーと言われています。

ここでポイントなのが相手に質問されたら、それを答える。と言うのが共感力を意識する上で重要。相手に質問もされていないことを述べるのは、共感力が低いと言えるでしょう。

また、共感を意識するあまり「その気持ちよくわかります」などど、簡単に口に出してしまうと、「あなたに何がわかるんだ」と思われてしまいます。

その事柄に対して理解するのではなく、あくまで感情に対して「それは大変ですね…」と共感する事が重要です。上手い言葉を無理にあてるよりも、相手の感情に対して「自分ごと」に出来て、自然とその言葉を伝える事が出来ると更に良いでしょう。そして、共感力が高まれば信頼関係も早く築く事が可能です。

そして、2つ目は創造性です。これは共感力よりもさらに難易度が高いです。

「創造」とは新しい事や物を生み出すことです。先程挙げた「自分ごと」にも通ずる事ですが、相手にとって価値のある事として創造出来るか。が鍵となります。

私の例ですが、リハビリテーションの仕事をしていて、クライアントは「今までやれていた当たり前の事が出来なくなった」方がほとんどです。

そこで、「そんな中でも何ができるのか?」を相手の立場になって考える事が重要です。それは、抽象的ではなく具体的に考えなければなりません。

例えば、歩く事が困難なクライアントに対して「歩きやすくなりたい!」と希望があったとしましょう。

これに対して、「はい。分かりました!一緒に頑張りましょう!とにかく歩きやすくしていきましょう。」…このような抽象的なアプローチでは、最高のサービスを提供できませんよね。

それは、創造性を持って具体化する事です。上記の例に対しては、出来るだけ具体的にクライアントの背景を知る事が大切です。好み、仕事、趣味、生活スタイル、家族構成、環境、人生観…などあらゆる面で捉える事が必要です。

知り得た情報から、「この人なら、趣味のゴルフで長距離を歩く必要があるな…その為のメニュー作成が良いな」とか、飛躍して「ゴルフで体の痛みやメンテナンスに困っていないかな…」と価値のある物やサービスを創造する事ができます。

これはほんの一例ですが、リハビリテーション以外でも何でも活用できます。大切な事なので何度もお伝えしますが、「自分ごとにして共感し、相手にとって価値のある事を創造する事」が本質です。創造性はすぐには身に付きません。まずは、たくさんのクライアントと接する事でイメージしてみましょう。

創造性を高めるには?

創造性を高めるには時間も労力もかかります。たくさんのクライアントと接する事が重要ですが、それ以外にも、方法はあります。

例えば、何でも興味を持って経験する事特に新しいものを見たり経験して自分で思考するだけでも、創造性は高めることができるでしょう。友人から何かやった事のない事を誘われた時に、思い切って始めてみる。まずはそんなところからでも良いと思います。

このように共感力と創造性というスキルが、価値観の違う方や世代に対して、最高のサービスを提供する事に繋がります。

共感力と創造性のアプローチを続けた結果、私が責任者を務める施設では、今年度の名古屋市要介護度改善事例公表事業で優秀賞を頂く事が出来ました!それ以外でも多くの感謝の言葉を頂きました。本当にありがたいです。

おわりに

今回の内容はいかがでしたか?何だそんな事か。と思う方もいるかもしれません。でも、本気でこれを実行していますか?本気で共感して、自分ごとにし、相手に価値のある事を創造するときっと良い結果が得られるはずです。何かの参考になれば嬉しいです。

本日も記事をご覧頂きありがとうございました!

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